目的
5%エタノール水を、蒸留と膜分離操作によって、一段処理で100%近いエタノールを得ること。
実験データ
註:
原料: エタノール水溶液 8,000g (純度5%wt、純分400g)、エタノールは試薬を変性使用した。
操作: 蒸留装置の塔頂から出たエタノールリッチな蒸気を直接膜分離装置へ導入した。
蒸留装置: カラム内径60mmφ×充填高700mmH、ステンレスネット充填、理論段数約10段、分縮器付(水道水にて冷却)
釜容量10L、パイプヒーターにて加熱(240V用スライダックで調整)、釜液はモーターにて循環した。
膜分離装置: 分離膜はゼオライト4A(三井造船株式会社製)、パイプ外径12mmφ、長さ400mmH×4本のモジュールを使用した。
第1から第4の分離用モジュールパイプは外二重管とし熱媒で加熱した。
パイプ内側は真空とした。水だけが膜中を蒸気となってパイプ内部へ透過する。
[結果のグラフ]
<結果考察>
1. 純度5%wtのエタノール水を原料にして、純度99.9%wtの製品エタノールが 回収率91.6%で得られた。
2. 本実験の結果、蒸留と膜分離を組合わせた装置を用いて、時間をかけて 処理するか、または膜分離ユニットを増やして充分滞留時間をとれば、
極めて純度の高いエタノール(99.9wt%up)が収率良く得られることがわかった。
3. 本法では、蒸留蒸気を直接膜分離装置へ導いて処理できるので、極めて 有効な省エネ型の分離・精製装置となる。(特許出願申請済)
4. 全自動大量処理装置もそのままスケールアップして作成可能である。 ご意見、ご質問、お問い合わせ等お待ちしております。 どうぞ宜しくお願い致します。
詳細はカタログに掲載しております。