目的
前回は蒸留塔充填物として、スパイラル型SUSネットを使用し、充填密度を0.60g/ccに固定して、塔径、充填高さ、 マントルヒーターの電圧(焚き上げ量)を変化させたとき、蒸留理論段数の変化をグラフで示した。今回は、塔径が小さい場合、 フラッディングを起し易い傾向があるので、塔径が小さいとき(16mmφ及び18mmφ)理論段数がどのように変化するか、 理論段数が5段〜15段のものを作成して実験し、そのデータをグラフ化した。
実験結果
<仕様>
充填塔;内径16mmΦ、充填高 H=各100mm,150mm,200mm
ジョイント(上、下)各15/25
充填物;SUSネット小スパイラル型、充填密度=0.60g/cc
<測定装置>
蒸留フラスコ 容量;各0.3L
ヒーター 桐山製モノヒート0.3L用 、210W
<仕様>
充填塔;内径18mmΦ、充填高 H=各100mm,200mm,250mm
ジョイント(上、下)各19/38
充填物;SUSネット小スパイラル型、充填密度=0.60g/cc
<測定装置>
蒸留フラスコ 容量;0.3L
ヒーター 桐山製モノヒート0.3L用 、210W
実験結果の考察
- 塔径が小さくなると(20mmφ以下)フラッディングが起こり易くなり、運転がし難い。
- 塔径が14mmφでは、きわめてフラッディングし易くなり理論段10段が限界であった。
- 前回同様に、電圧が小さいとき(焚き上げが少ないとき)の方が理論段数は大きくなった。