目的
前回までの実験データから、蒸留塔充填物として、スパイラル型SUSネットが最適であることがわかった。
そこで、充填密度を0.60g/ccに固定し、塔径、充填高さ、マントルヒーターの電圧(焚き上げ量)を変化させて、 蒸留理論段数、HETP(mm/段)の関係をグラフにまとめた。
実験結果
<装置仕様>
充填塔; 内径20mmΦ,25mmΦ、 充填高H=100mm,250mm,500mm、
充填物; SUSネットスパイラル型、充填密度=0.60g/cc
蒸留フラスコ; 容量1L、桐山製モノヒート350W/100Vにて加熱
実験結果の考察
- 塔径が大きくなるほど電圧範囲(焚き上げ量の幅)が大きくなり、運転し易くなった。
- 電圧が小さい(焚き上げ量が小さい)ほど理論段数は大きくなった。
- 電圧が大きい(焚き上げ量が大きい)ほど当然ながら処理量は大きくなった。
塔性能は市販の高級品に比べても遜色がなく、価格の点においてもきわめて安価になることが判明したので、この度、桐山製作所の商品として新たに発売を開始した。
さし当って、理論段数が5段、10段、20段のものを規格、標準化した。