蒸留用充填物SUSネットの性能(2)

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目的

前回に続き、蒸留用充填物SUSネットの性能を評価した。今回は塔径18mmΦの充填塔を使用して、SUSネットの充填密度と塔性能(HETP,mm/段)の関係について調べた。特に、SUSネットの種類によって分離性能の差があるかを調べた。また、代表的な充填物である実験用スルザーパッキングEXとの比較を行なった。

実験結果

 

実験結果の考察

  1. SUSネットの種類については、塔径18mmΦの充填塔ではレギュラータイプとスパイラルタイプの分離性能(HETP)に差は見られなかった。
  2. 充填密度と分離性能には良い相関関係があった。充填密度が大きくなるとHETPは減少した。すなわち、分離性能が良くなった。
  3. 手詰め充填の場合、レギュラータイプはスプリング性(反発力)が大きいので、充填密度の最大は0.459g/cc、スパイラルタイプでは0.629g/ccまで充填可能であった。その分だけスパイラルタイプの方が分離性能は上げられる。
  4. スルザーEXタイプとの比較では、SUSネットスパイラルタイプはHETP=約20mm/段で、スルザーEXのHETP=16mm/段にかなり近い。
  5. だが、充填密度(充填物の軽さ)では、大きく及ばない。但し、上記データはいずれも蒸気上昇量が中間的な場合のデータで、上昇量が変わると分離性能も変化する。
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