
目的
一般的に蒸留塔の所要段数が小さいときには、既成の簡単な分留管が使用できます。
桐山製作所では、数種類の分留管を製造販売していますが、今回それらのものについて、概略の理論段数を測定しましので、実験家の皆さんにとって参考になれば誠に幸いです。なお、塔の性能はHETP(Hight Equivalent to a Theoretical Plate、一理論段数当たりの充填高さ)で比較して下さい。HETPの値が小さい程性能が優れているというになります。
測定結果
代表的な分留管の性能
測定法
300mlのフラスコにn-ヘプタンとメチルシクロヘキサンを約50:50(重量比)の割合で全量約150ml仕込み、 全還流して安定したところで、塔頂とフラスコ組成をガスクロマトグラフィーで分析し、下記フェンスケの式によって理論段数を計算した。
但し、XDL: 塔頂低沸成分、XDH: 塔頂高沸成分、XBL: フラスコ低沸成分、XBH: フラスコ高沸成分、
α;n-ヘプタンとメチルシクロヘキサンの相対揮発度1.075
HETPの値は塔高を理論段数で割って算出した。